青い海、白い砂浜、照りつける太陽…灼熱のサーフシーズンが始まりました!
夏と言えば、照りゴチと呼ばれるようにマゴチのハイシーズン。
他にも小型の青物やヒラスズキ、クロダイが数釣れたり楽しい時期なのですが、問題はその暑さ… 通常のサーフフィッシングの格好で、対策なしに釣りにいこうものなら熱中症等のリスクが高まります。
より快適なサーフの釣りを目指し、昨年夏のシーズンから色々試してきた結果、今現在の釣りのスタイルに落ち着いたのでこの記事で紹介したいと思います。
夏のサーフのスタイルについて
ウェットウェーディング
通常のサーフフィッシングでは、ウェーダーを履くことで衣服や身体が『濡れない』ようにする釣りのスタイルが一般的です。
しかし、真夏にウェーダーを履くと中に熱がこもってしまい、とても釣りどころではなくなります。
そこで 私は昨年から、夏のサーフシーズンは『濡れる』ことが前提のスタイルでサーフの釣りを楽しんでいます。
そのスタイルとは ウェーダーの代わりにサーフシューズ(マリンシューズの一種)を履き、足元を水で濡らしながら釣りをするというものです。
このような釣りのスタイルのことを『wet-wading(ウェットウェーディング)』といいます。
足が水に浸かっているので真夏でありながら、涼しくサーフフィッシングを楽しむことができます。
このウェットウェーディングですが、足が水に浸かってよいのはあくまで遠浅サーフ(遠州サーフなど)であり、水深が急にふかくなる、いわゆる急深サーフ(静岡・焼津サーフなど)では危険であるため足を積極的に水に浸けるべきではありません。
メリット・デメリット
ここで、ウェットウェーディングのメリットとデメリットをまとめます。
主に以下のようなものが挙げられます。
メリット
【快適性】
前述したように、足が水に浸かっているので涼しいです。
【機動力】
専用の靴での釣行は、ウェーダーを履いている時よりも機動力が上がります。
デメリット
【濡れによる不快感】
人によっては濡れた着衣自体を不快に感じる方がいるかもしれません。
【冷え】
天候によっては濡れていることで必要以上に身体を冷やしてしまうことも。
その時の状況により通常のウェーディングスタイルにした方がいいかもしれません。
【後処理】
通常のウェーディングではウェーダーを脱げば終わりですが、ウェットウェーディングでは濡れた衣服の処理や、身体を洗うなどの後処理が発生します。
デメリットもありますが、ウェーダー着用による暑さから開放されるメリットは非常に大きく、もう戻る事はできないと思います。
ただ、暑さ問題は解消されたかもしれませんが夏のサーフでは他の問題(日射しなど)もあります。
この記事ではその点も踏まえ、実際に使用した製品を交えながら全身の服装や装備について部位別に紹介していきます。
【部位別】 おすすめ 服装・装備
頭部
真夏のサーフでは暑さだけでなく、強烈な日差しも気を付けなければなりません。
頭部を太陽光から守る必須アイテムとしては、「帽子」「偏光サングラス」「フェイスガード」もしくは「ネックガード」が挙げられます。
「帽子」
遮蔽物がないサーフでは必須アイテム。帽子を被ることで、太陽光による紫外線や熱から頭部を守ります。とはいえ、熱・蒸気がこもるので被る帽子のチョイスも重要です。
より快適にサーフフィッシングするためにあると嬉しい機能としては、『撥水』『防水』『透湿』になります(画像引用:SHIMANO)。
- ※生地の表面をコーティングし、水をはじく性質のこと。通気性があり蒸れにくい特徴があります。
- ※素材自体が水を通さない性質のこと。通気性が悪く、蒸れやすい特徴があります。
- ※生地の内側に発生した蒸気を外に逃がす性質のこと。汗で頭部が蒸れにくい特徴があります。
例えば 雨が降った場合、防水効果があれば水を通さないので頭部は濡れませんが素材表面に水分が残ります。しかし、撥水効果もあれば雨を弾いて水分は残りません。
また、防水素材は通気性が悪いので頭部が蒸れてしまいますが、蒸気を外に逃がす性質(透湿性)も併せ持つ透湿防水素材もあります(ゴアテックスなど)。
このキャップ↓は透湿防水素材で通常のキャップより蒸れが少なく快適です。
私はこの以前のシリーズの透湿防水加工の帽子を使用していますが、これまで使用していた布製の帽子とは熱や蒸気のこもりが大幅に軽減されています。
サーフ用に帽子を購入する際は、少し値段が掛かりますが透湿防水加工のものがおすすめです。
「偏光サングラス」
真夏での釣りでは、偏光サングラスも特に必要なアイテムになります。
偏光サングラスを掛ける理由は、主に2つ。
①【水中の視認性向上】…水面の反射を抑え、水中が見やすくなる。
②【目の保護】…空合わせや魚から針が外れルアーが自分に飛んできた場合などに目を保護する。
さらに、真夏のサーフにおいては太陽からの直射日光に銜えて、水面からの照り返しがより強くなります。そのため、偏光サングラス有り無しでは、釣行後の目のダメージ(疲労感)がかなり変わります。
②【目の保護】の意味合いでも真夏のサーフでは、偏光サングラスは装備することを強くおすすめします。

私が使用している偏光サングラスですが、好みのデザインでTALEX製の偏光グラスが太陽から目を保護してくれます(ちなみにメーカーは推奨していませんがメガネを外して帽子に掛けた際比較的に落ちにくいです)。
「フェイスガード」もしくは「ネックガード」
最近の釣具メーカーでは、「塗る」から「着る」日焼け対策を推奨している印象です。
私もコレに賛成で、個人的に日焼け止めクリームを塗るのはものによってはベタベタし、タックルやメガネを指紋で汚してしまったりあまり好きではないからです。
そのため、首元や顔周りを守るために紫外線対策が施されたアイテムを身に着けます。
去年 私が使用していたのは、ネックガードタイプ。
一応この製品も口元まで伸ばして顔も守れるのですが、個人的に着心地とファッションの好みが合わなかったです。そのため、今年は上のフェイスガードタイプを使用するつもりです。これであれば、首元と顔周りがゆるく着用することができそうです。
上半身(トップス)
アンダーウェア(ラッシュガードなど)
おすすめなのが「長袖タイプのアンダーウェア」を着ることです。
これも「塗る」から「着る」日焼け対策で、Tシャツなどの腕を出すタイプでなく、長袖タイプを着ることで強い日射しから皮膚を守ります。
アングラー向けの製品を販売するリバレイでは、UVカット、吸水速乾の機能を始め、吸熱冷感、キシリトールなどの冷感剤を付与したもの、防蚊加工されたものなど、価格に応じて様々なタイプのラッシュガード(※)を販売しています。
※ラッシュガードとは、もともとはサーフィンなどのマリンスポーツで肌を保護するために着用したアンダーウェア。速乾性と伸縮性に優れた素材でできているのが特徴で、今ではマリンスポーツ以外にアウトドアなどにも着用されるように。
私は去年上から2番目の製品を購入しました。
この製品はキシリトール含有の冷感剤が付与されているらしく確かにスース―して冷感しましたが、数使う内に効果は薄くなった気がします。さらに良いものがあれば試してみたいですが、現状アンダーウェアとしては問題ないので今も使用しています。
実際の釣行では、このラッシュガードの上にポロシャツやTシャツを着ています。
また、リバレイの「アームカバー」で日焼け対策をしていたこともあります。