みなさんはサーフでのヒラメ・マゴチ釣りの際はジグヘッドにアシストフックを着用させるのではないかと思います。
私もキャッチ率の向上のためアシストフックは必ず付けるようにしています。
ただ、私は昨年の夏頃から変わったタイプのアシストフックシステムを用いて、地元静岡の遠州サーフで釣行していました。
それを試した結果、バラシも少なく多くの利点を感じたため、この記事で紹介したいと思います。
新アシストフックシステムとその釣果
ジグヘッドのアシストフックのセッティングは、(アシストフック用アイ付きのジグヘッドを用いて)ワームの下側にトレブルフックを付けることが一般的だと思います。
しかし私は、下の写真のようにワームの上側にトレブルフックを付けたアシストフックシステムを用いています。
このジグヘッドワームには、
【ジグヘッドの上部アイに付けたアシストフックを、ジグヘッドのメインフックに半固定装着する上向きフックシステム】
を施しています。
このアシストフックシステムで、夏から冬のシーズンを通して釣行したところ特に問題なく…
というより、むしろバラシが少なく安定してヒラメ・マゴチなどの魚を釣ることができたように感じました。
このアシストフックシステムですが、名前をこのブログ名のzombieからとって仮に
『Zシステム』とでも呼んでおきます。
Zシステムの作成とセッティング
材料(静ヘッド10gの場合)
材料として、現在以下のような素材を使用しています。
- オーナー 静ヘッド10g
- 鉄腕スーパーSUSスナップラウンドタイプ #00
- オーナー スプリットリングレギュラーワイヤー#3
- オーナー トリプルクレン #16
- トレブルフック #6(もしくは#8)
※お好きなメーカー品を。管理人はオーナーのSTX-45ZNを使用しています。
作り方とセッティング
①アシストフック作成
アシストフック部分は下のパーツと個数で構成しています。
「スナップ×1」「スプリットリング×2」「トリプルクレン×1」「トレブルフック×1」
これらを下の画像のようにプライヤーで繋ぐだけで完成です。
②アシストフック取り付け
そして、このアシストフックをジグヘッドの上部ラインアイに付けます。
③セッティングして、完了
次に、ジグヘッドのメインフックにアシストのスプリットリングを通します。
そして、トレブルフックの向きに注意してワームに刺します。
これで「Zシステム」のセッティング完了です。
Zシステム作成の素材例一覧
ここで、私が使用している「静ヘッド7g・10g・14g・20g」に取付するZシステムの素材一覧を載せておきます。
- 使用している素材や組み合わせは、あくまで一例です。
- アシストフックのスプリットリングをジグヘッドのフックに半固定した際の延伸部分の張り具合について。リングがフックに触れないものからピッタリとした張りものまでありますが、特に釣行には問題なかったので、好みの張り具合に調整して使用して下さい。
素材一覧表(鉄腕スナップ ver.)
ジグヘッド(静ヘッド・フラットジャンキー)7・10・14・20gのための素材一覧です。※ ○の次の数字は、必要数量です。
※ ジグヘッドの生産ロットによっては針のベント具合に誤差があるようで、アシストシステムを装着した際にクレンの張りがきつかったり緩かったりする場合もあります。
※ 灰色の部分は作成していません。今後作るかも?
※ 当ブログ記事からの画像や文章の引用は「引用元の明示」によって引用頂けますが、文章・画像の無断転載及び、RSSを利用しコンテンツをそのまま盗用する行為は禁止しております。
※2021年7月時点で、全国的にトリプルクレンの品切れが続いています。
トリプルクレンの代替品として、ダブルクレンでも問題はありません。
静ヘッド10gでのZシステム素材組合せも載せてありますので、参考にしていただければと思います。
素材一覧表(LURE SNAP STRONG ver.)
今現在(2021.06)、私の住む静岡県内では「鉄腕スナップ」の入荷が大分されるようになってきましたが、全国的に見るとまだまだ品切れの状況が続いているようです。
そのため、鉄腕スナップの代替品としてACTIVEの「LURE SNAP STRONG」を使用したZシステムの素材一覧表を新たに作成しました。※ 当ブログ記事からの画像や文章の引用は「引用元の明示」によって引用頂けますが、文章・画像の無断転載及び、RSSを利用しコンテンツをそのまま盗用する行為は禁止しております。
この「ルアースナップ・ストロング」ですが、鉄腕スナップが入手が難しくなった時、変わりになるスナップとして購入し今年から使用しています。
この数ヶ月間使用し続けていますが、強度・使用感等々まったく問題なく、通常のスナップとしての使用もおすすめです。
数ヶ月前に70オーバーのショアレッド(マダイ)を釣ることができましたが、その時使用していたのもこのスナップです。
Zシステム作成における要点
前項の素材一覧表の組み合わせはあくまで一例です。
大事なことは2つだと考えています。
- クレンなどの回転体が入る。
- アシストフックのスプリットリングなどを、ジグヘッドのメインフックに通し半固定する。
私が選んだZシステムの素材は地域によってはない場合もあるので、手に入る素材の範囲で色々と試し、自分の好きな素材・セッティングでZシステムを組んでいただければと思います。
また、アシストフックをメインフックにかけた時の張りも、私は緩すぎず張りすぎない長さが好みですが、個人の好きな張り感で調整していただければと思います。
補足
ワームによっては、NTパワースイベル#8でさらに延伸して使用しています。
(例)フラッシュJシャッド4inchなど
メリット・デメリット
メリット
①(どのようなジグヘッドにも)アシストフックを増設できる
例えばですが(静ヘッドのような)シンプルなジグヘッドには、サポートフックを装着するための「アシストアイ」がないのでトレブルフックは付けられず、そのまま使用するのが一般的です。
しかし、このZシステムの装着にはジグヘッドの「ラインアイ」を使用するので、理論上はどのようなジグヘッドにもトレブルフックなどのアシストフックを増設することができます。
②釣具屋で手に入る素材を、繋げるだけで作成できる
私がこのZシステムを構想した時に課したルールがあります。
それは「素材は釣具屋で入手し」「加工などせず繋げるだけ」というものです。
ネット注文で到着を待つことや面倒なことは極力したくなかったので、このようなルールのもと、当時釣具屋で定規を持って使えるものがないか物色をしていました。
そして、Zシステムの現素材は、「スナップ」「スプリットリング」「トリプルクレン」となっています。
これらの素材は、一般的には釣具屋で販売されている素材です(今は品切れもありますが)。
そして特殊な加工は必要とせず、ただ繋げるだけで完成します。
私が選んだZシステムの素材は地域によってはない場合もあるので、手に入る素材の範囲で色々と試し、自分の好きな素材・セッティングでZシステムを組んでいただければと思います。
色々と試作した結果、今の「スナップ」「スプリットリング」「トリプルクレン」の形になったのですが、3つの素材の大きさを変えれば長さの微調整ができるので、私は現在この形を採用しています。
ちなみに、インタースナップという最初からスナップとクレンが接続されたアイテムがあるのですが、ほとんど売っていない(近隣釣具屋5店舗中1店舗のみ)ので、素材候補として見送りました。
③半固定装着の恩恵
ジグヘッドのフックにアシストのリングを通すことで、アシストフックを「半固定」状態にするZシステム、この半固定装着により、以下のような恩恵が生まれると考えます。
- アシストがない場合よりもワームがずれにくい
- 長いアシストフックがぶらぶらしないので、ワームの動きを阻害しない
- テーリングが起こりにくい(エビりにくい)
- ワームの尻下がりを防ぎ、即座にアクションする
※この半固定したアシストフックは、キャストしてもフックからほぼ外れません。
④魚の掛かりの良さ
このZシステムの構想当初、魚からのバイトが乗せられるか不安でしたが、逆に喰い込みが良い印象でした。
かなりの割合でフックが魚の口内にしっかり入り込んでいました。特にマゴチに関してはサイズ関係なく丸呑みがほとんどでした。
下側のフックセッティグと上側のフックセッティング(Zシステム)を比べると、凹凸が少なくコンパクトです。
トレブルフックがリングで半固定・上部に位置・向き等の要因もあり、魚の口の中に入り込みやすいのかもしれません。
魚の捕食方法は大きく2つに分けられます。
それは「噛み付き型」「吸込み型」です。
サーフのメインターゲットのフラット2種については、ヒラメは噛み付き型・マゴチは吸込み型と言われています。
噛み付き型のヒラメに関して…
仮説ですが、ヒラメの下からのバイトに対し下側のフックセッティングはヒラメが喰いついた瞬間に違和感を感じ食い込みが浅く、上側のフックセッティングであるZシステムはその違和感がないため食い込みが深くなる…のかもしれません。
吸い込み型のマゴチに関して…
コンパクトにまとまったZシステムでは、トレブルフックが吸込みの邪魔をせず、ルアー全体が口内に入りメインフック・アシストフックが作用すると考えます。
※違和感が少なく魚が喰い込みが良いと思うので、ミノーと比べ一瞬溜めてフッキングしています。
もちろん、これはこのシステムがどうということではなく、後述するワームのパワーやその時の魚の活性もあるとは思います。
また 魚がワームにバイトした際に「丸呑みしやすい」もしくは「フックに届きやすい」ように小さめのワームを使用するよう意識しています。
個人的にワームサイズは、3.5〜4inchくらいがおすすめです。
⑤フックの針先がなまらない★★★
Zシステムの中では、これが最大のメリットだと考えます。
「このシステムは全く針が鈍りません。」
2ヶ月以上針を変えていないにも関わらずまだ針先は鋭い状態です。
考えてみれば当然ですが針がワーム上部に付いているため、地面にほとんど接触せず鈍りようがないです。
⑥下からの魚の目線からフックが隠れ、不自然さを減らす
Zシステムはフックが上側にあるため、下からワームを見る魚にとってフックが隠れる形になります。そのため、よりナチュラルにルアーを見せることができると考えています。
⑦根がかりしにくい?!
「Zシステムは根がかりがしにくく、果敢に攻めていけます!」
(と私は一度も言ったことがなかったのですが、)このような話を聞くことがちょくちょくあります。
実は、Zシステムを考えるきっかけになったのは「根掛かり対策」のためでした。
サーフの根があるエリアでジグヘッドワームが根掛かりしないようにするため、試行錯誤する内にこの構想が生まれました。
しかし結局、そのエリアにおいて根本的な根掛かり解決策とはなりませんでした。
ただ、そのまま遠州サーフで使用し続けていたら、(針先が鈍らない・バラしにくさ等)複数のメリットを見出すことができたので、現在も使用し続けています。
上記したように、個人的には根掛かり対策としては懐疑的です。
しかし、Zシステムを公開しSNSやYouTubeを視聴すると、例えば堤防での釣りで底がレキ石や海藻、ストラクチャーなどでは効果がありそうな印象でした。
また、私は遠州サーフといった遠浅サーフでしか、Zシステムを使用したことがありませんでした。しかし、最近急深サーフである静岡サーフにおいて使用してみて、根掛かりしにくいかもしれないと思っています。
というのも静岡サーフでは石の凹みや付着した海藻にフックが掛かってしまい根掛かりの要因となります。しかし、Zシステムではこのようなタイプの根掛かり要因には効果はありそうでした。
よって、「そのボトムの状況によっては、根掛かりには効果がある」かもしれないと今は考えています。海の状況によってはZシステムを活用していただければと思います。
※とはいえ、100%ということはないでの過信せず、根掛かりしないようにする心積りは当然必要でしょう。
⑧バレにくい【素材がトリプルクレン場合のメリット】
私が組んでいるZシステムの現素材は、「スナップ」「スプリットリング」「トリプルクレン」となっています。
ここに至るまでの試作段階で、アシストフックの延伸部分に釣具屋で販売しているワイヤーやシャフトなども試しましたが、サイズ展開が限られ微調整もできずぶらぶらしてしまい不適当でした。
そこで引き続き、釣具屋で物色していると「トリプルクレン」がサイズ展開が細かく微調整ができるため、Zシステムを組む素材として採用しました。
また、ワイヤーやシャフトは単一物素材のため金属疲労しやすく、トリプルクレンは組合せ部品のため金属疲労しずらく破損しにくいという印象です。
(※また、トレブルフックを正しい向きでワームに刺す時もクレンであれば向きは自由自在なのでセッティングも楽です。そのような意味でもZシステムを組む際はクレン系の素材がおすすめです。)
そして、このトリプルクレンを使用することでバレにくいというメリットが生まれると考えています。
魚がかかったのがアシストフックの場合、ジグヘッドのフックからアシストフックが外れます。
トリプルクレンの延伸部分により魚の歯はリーダーに届かず保護し、魚が走った際にトリプルクレンはフレキシブルなので魚に沿うような形を取ってくれます。
加えて、トリプルクレンは胴部分が回転するため、魚の暴れた際に緩衝しバレにくくなると考えられます。※とはいえ、しっかりとしたフッキングありき。ドラグも使いつつ丁寧なファイトで取り込んでください。
⑨フラット以外の魚種にも・サーフ以外のフィールドにも
Zシステムではヒラメ・マゴチ以外にもヒラスズキやチヌなど他魚種も問題なく釣れました。特にヒラスズキはバレやすい魚ですが、このシステムにしてからほとんどバラさなくなりました。
また、このZシステムを公開したことで、色々な方に使用していただいております。
SNSを見ると、磯や堤防、河川、オフショアなどサーフ以外のフィールドでも釣果出ているのでフィールドを選ばず使用することができると思います。
デメリット
作るのがやや手間
いくつかの材料を買う必要があり、繋げるだけとはいえ作成はやや面倒。
私はまとめ買いしある程度一気に作りストックしているようにしています。
呑まれやすい
先述しましたが、かなり呑みこまれました。
特にマゴチはそれが顕著で、中にはリリースしようとしましたがエラにフックが刺さっており持ち帰った個体も何匹かいました。
印象的だったのはこの一匹。胃の中まで呑みこんでしまっていました。
このように深く呑み込まれてしまうと心配なのはリーダーです。
深く呑まれた状態でドラグを使わないような強引なファイトだと、張り詰めたリーダーに口や体表に擦れることで切れてしまうかもしれません。
ただ、逆にドラグをしっかり使用して丁寧にファイトすれば切れることはないと思います。
Zシステムの最大の良さである「常に尖っているフック」でしっかりフッキングし、その後のファイトはクレンの保護や緩衝を受けつつ、ドラグ機能を使用して丁寧なファイトを心がければバラすことは限りなく少ないでしょう。
おすすめのワームとサイズ
このシステムにおすすめのワームがいくつかあるので紹介します。
一つ目はエコギアのBALT。サイズは3.5inchがおすすめ。
二つ目はフィッシュアローのフラッシュJ SW。サイズは4inchがおすすめ。
三つ目はメガバスのケムリカーリー。サイズは3.5と4inchがおすすめ。
実釣動画
Zシステムを使用しているサーフ釣行の動画です。
まとめ
サーフフィッシングの主要ターゲットであるヒラメ・マゴチ釣りにおいて、ワームは必須なのではないかと思います。そして、そのワームに使用するジグヘッドやアシストフックのセッティングは様々なものがあり、どれを使えばよいのか迷いどころです。
今回は静ヘッドと私が自作しているアシストフックシステム『Zシステム』の紹介をさせていただきました。この記事が皆様のサーフフィッシングの参考になれば幸いです。
この記事は以上になります。
ご精読ありがとうございました。
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